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腹部外科

 近年、獣医療も進歩し以前と比べ様々な検査、治療ができるようになってきました。当院では開業時より特に腹部外科と腎泌尿器疾患に力を入れて診療を行っています。とはいってもどんな検査でどこまで診断ができるの?とかどんな病気があるの?いう疑問もあると思いますので、当院で実施している病気の治療や検査も含めてご説明しようと思います。

会陰ヘルニアについて


会陰ヘルニア症例(膀胱反転)
逆行性尿路造影検査

■会陰ヘルニアとは
 そもそもヘルニアは本来中に収まっている臓器などが脱出してくる病態になります。したがって、椎間板物質が脊髄に飛び出てくれば椎間板ヘルニア、臍部からお腹の内容物が飛び出てくれば臍ヘルニア(いわゆるでべそですね)となります。会陰ヘルニアという病気は会陰部(かんたんに言うと肛門の周囲)でのヘルニアになります。

■症状
 一般的に犬で多く、未去勢の中年以降のワンちゃんでの発症がほとんどです。よく吠えるといったことも症状を進行させる要因になります。病気としては肛門近くで直腸をささえている筋肉が薄くなることで起こり、初期のころは排便時間の延長、しぶりといった症状がでます。ただし、ひどくなると直腸の蛇行や下腹部にある膀胱が反転してヘルニア孔から出てくるため排便困難、排尿困難といった症状が現れ命にかかわるケースもあります。

■治療
 治療法は内科治療では便を軟らかくしたり、お食事を変更してみるなどがありますが、根本的治療になると外科が一番の有効策になってきます。また予防方法としてはワンちゃんでは若いうちでの去勢手術になります。
 外科治療としては昔から色々ありまして、あいてしまったヘルニア孔を筋肉で縫合、シリコン製の専用材料で穴をふさぐ、骨盤についてる筋肉を利用して縫合等々…になります。最近では自分の恩師である麻布大学附属動物病院の渡邊俊文准教授が考案した術式で、人で使われている医療用メッシュを利用する方法が成績も非常によく当院ではこの方法をお勧めしています。
ちなみに診断は基本的には、問診と直検を含めた触診で十分ですが、病態を把握するためにはレントゲン検査も必要になります。
中年期以降の未去勢のワンちゃんで"最近便の出が悪いかな?"と思ったらひとまず受診をお勧めします。もちろん必ずしも会陰ヘルニアというわけでなく、前立腺肥大症などのほかの理由もありますよ。

会陰ヘルニアの症例

症状も軽度なものから重度なものとさまざまですし、実際に写真でどんな感じなのか説明していきます。

■ミニチュアダックス
この子は後ろから見ると、普通じゃない?と思われるかも知れませんが、排便障害がすでに出ており横から見ると肛門のしたが膨らんでるのがわかると思います。

■ミニチュアダックス(他院で既に左側のみ手術済み)
この子は人工物をロール状にして挿入しヘルニア孔を閉鎖したようですが、反応を起こしており術後から排便障害も再発し、来院された子です。肛門の左下に瘻管形成されており、常に炎症による液が出ているケースでした。

 

■コーギー
この子も排便障害を主訴に来院されました。見ておわかりかと思いますが、肛門の位置がおかしいのがわかると思います。後ろから見ると、肛門の出口が左を向いており、周囲も変に腫れてます。
これは直腸が蛇行し糞がたまっていためです。横から見た際も肛門が後ろに飛び出ているように見えます。これも会陰ヘルニアにより肛門の位置が変わってしまったためです。

ちなみにみんな毛が刈られているのは、手術前だったためです。この後、手術をし写真の子達は無事に退院しています。術中写真、術後写真もおみせしてもいいんですが、痛々しいですし、血がダメな方もいると思いますのでここには掲載しません。

診断は基本的には、身体検査と直検で判断できますので、初めて来院されてこのようにお尻まる刈りはしませんのでご安心を。
変にお尻が腫れている気がしたり、うんちが出ずらいといった排便障害(ひどい時は排尿障害もあります)があるようであれば、一度獣医師にご相談してみてくださいね。

Tel.046-290-5575

あおき動物病院は、犬・猫など小動物専門の動物病院です。特に「腹部外科」や「腎泌尿器疾患」(尿結石や腎臓病、腫瘍など)に力を入れ診療を行っています。
結石・血尿・頻尿、おしっこが出せない・会陰ヘルニアなどの症状は是非ご相談ください。

駐車場8台完備